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あぶすとらくと



2011/09/01(木) フレット交換に挑戦

DTM・宅録
手持ちのIbanezのギターのフレットの消耗が激しくなってきてしまい、特にローフレットでは正確な音が出ないようなことになってきたので思い切ってフレット交換することに。
安くあげるのと勉強のために自分で交換することにしました。いろいろと必要になるものもあるんですが、できるかぎり安くあげるのが今回の狙いです。

●今回使用した工具類
フレットをぬくために専用の食い切りなどもあるのですが、これは爪切りで代用しました。これは刃の部分がまっすぐになっているため特に改造することもなくそのまま使えます。
クランプは端の整形時にはさんで使います。ほんとは万力を買おうかと思ったんですけどね。作業のやりやすさは固定万力だと思います。

tools1.jpg

フレットは大和マーク https://www.daiwamark.com/domo/ からとりよせることにしました。価格が安価であることも理由ですが、手元にあるほかのギターのフレットも三晃製なのです。またあまり硬いフレットを選ぶと加工が困難で打ち込みにくいこともわかっているので無難そうな選択となりました。
ミディアム幅で背の高いNo.SBB-214Hを使用することにしました。一本\525。加工の練習のために多めの3本使用しました。

ためしに一本抜いてみます。丁寧にやるなら熱を加えながらやるようですが、端の方に爪切りの刃をいれ力を込めるとじょじょに浮いてきました。コツがわかるとずいぶんと簡単な作業です。

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まずペンチでフレットワイヤを必要なサイズにカットするのですが、やはりそれなりに硬さのある金属なので小さいペンチやニッパーで代用すると危ないなと思いました。

フレットがバインディングの上にかぶさっているオーバーバインディング仕様のためこれはフレットのタング部分を削る必要があります。根気よくクランプではさんでやすりで整形します。タング部分の幅が広すぎると打ち込んだときにバインディングを押し広げてしまい、割れてくる可能性があるのでサイズを見計らいながらの作業になります。

sentan.jpg

このあと試しにフレットを打ってみて問題ないことを確認。元からついているフレットも三晃のものだったようでタング部分の深さはきにせずに済みました。もし溝の深さが浅い場合は深くするために専用のノコでフレットの溝を整形する必要があります。

しかし5フレットぐらいまで打ち込んでためしに6弦のみはって音だししたところでビビリというよりも1-3フレット辺りで音がでないことに気がつきます。
問題はネックの反りのようでしたのでネック調整を始めとしてブリッジの高さなども調整します。
フレット交換に入る前にネックの状態はなおしたつもりだったのですが、よりシビアなネック調整が必要だったようです。

ぬいていく途中で接着剤により凹凸のある箇所があったので目の細かいサンドペーパーで指板をフラットに仕上げます。はしょっても大丈夫かなと思ってはいたんですが‥やはり最初に全部のフレットをぬいてから下地づくりをやるべきだったかもしれません。

flet3.jpg

全フレットを打ち終えたところで実際に各ポジションで音だし確認。フレットが浮き気味のところがビビリや音のつまるとなるのでプラスティックハンマで叩いて浮きをなくします。6弦がおわれば次は5弦‥とくりかえします。

音に問題がなくなればフレットの端の仕上げ。テープで指板を保護してだいたい45度の角度になるようにヤスリで削っていきます。やりすぎてうっかりバインディングまで削ってしまいましたが、慎重に少し削って様子を見たほうがいいと思いました。
飛び出している箇所や角が残っていると怪我するので必要な箇所は角をまるめていきます。

そして完成。
finish.jpg

真新しいフレットで弾くのは久しぶりでしたが、アタックが鮮明になり、サスティンも向上したので音がよくなったように思います。音質的な向上は期待していなかったのでこれは意外でした。
全体の作業時間は5-6時間といったところでしょうか。作業をスムーズにするために下調べしていたので思ったより簡単にいったと思います。


■まとめ
フレット交換は自分でやれば安いんですが、リペアに頼むと結構なお値段のする作業です。しかしいままでに数回フレット交換を頼んでいますが、やはりプロに頼むとフレットの仕上げからネックまできっちり調整してくれるので手間を考えると価格は妥当とも思います。しかしヤフオクで買った2-3万のギターにリフレットを頼む気にもなれず‥というのが今回のそもそもの動機です。

今回作業にあたっていろいろなブログや動画を参考にしましたが、あまり他人にはおすすめしないとほとんどのブログで書かれていたのが印象的でした。
失敗してギターに傷をつける可能性が高く、フレットだけではなく全体的なギターのバランスの調整のスキルも必要になってくるので素人がまねするとまともな音のでないギターになる可能性が高いと思いますが、逆にある程度わかっている人には作業自体は単純なので、よりギターを詳しく知る機会になると思うのでチャレンジのしがいがあるのではないかとも思います。
拍手♪

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